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院長コラム

飲み過ぎ・喫煙で見た目も老化

2017年12月11日

 お酒の飲み過ぎや喫煙は深刻な健康リスクをもたらすだけでなく、目や耳に老化のサイン(徴候)が現れるのが早く、実年齢よりも老けて見えやすいことがJournal of Epidemiology & Community Health12月号に掲載されました。

 この研究は南デンマーク大学のAnne L. Schou氏らが実施したもの。21~93歳のデンマーク人1万1,613人を約12年間にわたって追跡調査し、見た目で分かる老化の徴候とされている(1)耳たぶの深いひだ(フランク徴候)、(2)両眼の角膜周囲にみられる不明瞭な灰色の輪(角膜環)、(3)上まぶたにできる黄色の結節(眼瞼黄色腫)、(4)男性型禿頭症―の発生に対して過度の飲酒や喫煙がもたらす影響について検討しました。

 解析の結果、喫煙量が増えるにつれて角膜環と眼瞼黄色腫、フランク徴候を生じるリスクは上昇していました。また、過度の飲酒は角膜環とフランク徴候のリスクに関連していました。Schou氏らは「過度の飲酒や喫煙が全般的な身体の老化を促進することを反映したものだと考えられる」と結論づけています。

 

サウナに入ると肺炎のリスクが減る?

2017年12月11日

 頻回のサウナ浴は中年白人男性における肺炎のリスクを減らすかもしれないという結果がRespiratory Medicine誌に掲載されました。

 この研究では、25年以上におよぶ追跡期間のなかで、合計375の肺炎が記録されました。その結果、週1回以下サウナを使用している群と比較すると、1週間に2~3回サウナを使用する人の肺炎リスクはハザード比0.67(95%信頼区間0.53-0.83)、週4回以上サウナを使用する人の肺炎リスクはハザード比0.53(95%信頼区間0.34-0.84)とリスクの有意な低下を認めました。

 

青黛(せいたい)が潰瘍性大腸炎に有効

2017年12月11日

 慶應義塾大学医学部内科学(消化器)教室の金井隆典教授らを中心とした全国33施設の多施設共同研究グループは、青黛(せいたい)が潰瘍性大腸炎の治療に有効であることを発表し、11月22日に米科学誌「Gastroenterology」のオンライン速報版に掲載されました。

 青黛はリュウキュウアイ、アイなどの植物から抽出した粉末の生薬で、日本でも染料や健康食品などとして用いられています。中国では、古くから潰瘍性大腸炎に対して青黛を含む漢方薬が用いられていました。

 研究グループは、中等症以上の活動期潰瘍性大腸炎患者86名に対し、治療薬(0.5g/日、1.0g/日、2.0g/日)、プラセボの4群に無作為に割り付け、カプセル化した青黛を8週間経口投与。その結果、有効率はプラセボ群で 13.6%であったのに対し、治療薬群では69.6%(0.5g/日)、75.0%(1.0g/日)、81.0%(2.0g/日)と有意に高率でありました。

 なお、厚生労働省は2016年12月27日、青黛を摂取した潰瘍性大腸炎患者において、肺高血圧症が発現した事例が複数存在していることが判明したことから、患者が自己判断で青黛を摂取しないよう指導を求める通知を出しています。また、研究グループは、肺高血圧症発生数の実態が明らかになるまで臨床試験を中止し、安全性についての研究を行っております。

 

1週間に4回以上のサウナ浴で、高血圧の発症が有意に低下

2017年12月11日

 フィンランドで行われた研究でサウナ浴と高血圧発症との間に逆相関の関係が認められたと、英国などのグループがAm J Hypertens誌に発表しました。

 同グループは、非高血圧の42~60歳の男性1,621例を対象に、サウナ浴の頻度と高血圧発症との関係を検討しましたが、1週間にサウナ浴の頻度が1回だった群に対する2~3回群と4~7回群の高血圧発症ハザード比はそれぞれ0.76(95%CI 0.57~1.02)、0.54(同0.32~0.91)であり、高血圧発症が有意に少ない結果となりました。

 

新しい便秘薬が続々と承認申請

2017年12月11日

慢性便秘の患者さんに朗報

 EAファーマは、慢性便秘症治療薬として開発中のAJG555(一般名:ポリエチレングリコール製剤)について、国内での製造販売承認申請を行ったと発表しました。

 AJG555は、EAファーマがオランダ・Norgine社から導入した経口の慢性便秘症治療薬。腸管内の浸透圧制御を行うことで排便を促します。同剤は、欧州を中心に「MOVICOL」の販売名ですでに販売されています。なお、ポリエチレングリコール製剤は、小児においては英NICE(National Institute for Health and Care Excellence)のガイドライン、成人においては世界消化器病学会(World Gastroenterology Organisation)のガイドラインなどで使用が推奨されています。 また、EAファーマは、AJG555とは作用機序が異なる慢性便秘症治療薬AJG533(一般名:エロビキシバット水和物)も、2017年2月1日に製造販売承認申請を行っております。

 AJG533は、EAファーマがスウェーデン・アルビレオ社から導入した新規作用機序をもつ慢性便秘症治療薬で、胆汁酸の再吸収に係わるトランスポーターを阻害し、自然な排便を促すことを期待した薬剤です。

 

クロストリジウム・ディフィシル感染症に対する抗体製剤

2017年12月4日

 2017年11月、ベズロトクスマブ(商品名ジーンプラバ点滴静注625mg)が薬価収載されました。適応は「クロストリジウム・ディフィシル感染症( CDI)の再発抑制」。

 クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile、C. difficile)は、感染性腸炎を引き起こし、致死的な重症に至る危険性が指摘されています。

 ベズロトクスマブは、病原性に重要な役割を担っているトキシンBに対する高親和性を持ち、トキシンBを中和するヒトモノクローナル抗体(中和抗体)であります。

 海外では、2016年10月米国、2017年1月欧州(EU)で承認されています。

 

新作用機序の抗アレルギー薬い

2017年12月4日

 このたび、帝国製薬と田辺三菱製薬は、抗血小板活性化因子(PAF)と抗ヒスタミンの両方の作用を持つアレルギー性疾患治療薬「ルパフィン錠10mg」(一般名・ルパタジンフマル酸塩)を発売しました。この薬は、スペインのユリアック社が創製し、世界80カ国以上で承認されています。

 ヒスタミンはアレルギー反応を引き起こす化学物質として知られ、PAFは血管拡張や血管透過性の亢進、知覚神経刺激、白血球活性化などを誘導し、くしゃみ、鼻水、鼻閉などの症状を引き起こします。ルパフィンはこの2つを強力に抑えて、アレルギー性疾患の症状を抑制します。

 

感染症を防ぐ正しい手洗い

2017年12月4日

親指や指先も忘れずに

 インフルエンザやノロウィルスの感染経路は飛沫感染と接触感染。接触感染は、ウィルスが付着した物に触れた手で目や鼻、口に触れることで間接的に感染する経路です。

 飛沫感染の予防にはマスクが有効ですが、接触感染の予防に欠かせないのが手洗いです。インフルエンザの感染リスクは、せっけんを使った手洗いを1日5回以上すると3割ほど減り、10回以上だと5割程減るという報告もあります。インフルエンザワクチンによる予防効果が4割前後といわれることを考えると、日常生活で簡単に実践できる手洗いは大切な予防法の1つです。特に外出の後、調理の前後、食事の前、トイレの後には必ず手を洗いましょう。

 手洗いのポイントは①手のひら、②手の甲、③指先・爪先、④指の間、⑤親指、⑥手首・側面の順に洗っていきます。

 

インフルエンザ異常行動に注意 飛び降りなど年50件超

2017年12月4日

 厚労省の副作用報告によると、昨シーズンにインフル治療薬を服用した患者のうち、飛び降りや転落につながる異常行動がタミフルで38件、リレンザで11件、イナビルで5件の計54件あったことが報告されました。薬を服用せずに異常行動を起こしたケースも複数ありました。厚生労働省は、対策として原則発熱後2日間は子どもを一人にしないよう求めていましたが、現実的に困難だとの指摘がありました。新たに(1)窓や玄関の施錠(2)窓に補助錠を設置(3)一戸建ての場合は1階に寝かせる―など、より効果が期待できる対策を盛り込むことを検討しています。なお、厚労省は2007年、10代へのタミフル投与を原則中止としています。

 

炭水化物の割合が6割を超えると死亡リスクが上昇

2017年11月27日

糖質のとりすぎに注意しましょう

 炭水化物(糖質+食物繊維)の摂取割合が非常に多い人は死亡リスクが高く、脂質の摂取割合が多い人は死亡リスクが低いという意外なデータが、世界の18の国・地域の13.5万人以上を対象にした研究で得られました。

 総死亡のリスクは、総エネルギー量に占める炭水化物由来のエネルギーが60%を超えたあたりで上昇傾向を示し、70%を超えると、統計学的に意味のあるレベルになり、それ以降も上昇は続くことを示す結果が得られました。70%を超えると、主要な循環器疾患のリスクも急上昇していました。

 厚生労働省は、日本人の食事摂取基準(2015 年版)で、炭水化物の食事摂取基準(総エネルギーに占める割合)の目安量は、年齢と性別にかかわらず、50~65%としています。また、平成27年国民健康・栄養調査によると、日本人の炭水化物由来のエネルギーが総エネルギーに占める比率の平均は58.4%で、どの年代でもほぼ同様でありました。

 

高齢糖尿病者の食事順

2017年11月27日

サルコペニア予防の観点から

 関西電力病院総長の清野裕氏は、「高齢者の糖尿病治療においてはサルコペニアを予防して寝たきりにならないように、骨格筋の保持を重視することが大切で、そのためには、肉や魚を先に食べ、次に野菜、そして炭水化物を食べる指導が有効である」と、第31回日本臨床内科医学会で発表しました。

 また、健常人を対象に、牛丼として肉と米飯を同時に食べる群と、牛皿を先に食べた後に米飯を食べる群に分けて食後血糖を比較したところ、牛皿を食べてから米飯を食べた群は食後の急激な血糖上昇が抑えられることが明らかとなりました。

 清野氏は、「従来は野菜を食べてからおかず類を食べてほしいと指導してきたが、高齢者の場合、野菜を先に食べるとそれだけで満腹となってしまい、肝腎の肉や魚を食べられなくなってしまいがちだ。そこで高齢者の場合、肉や魚を先に食べ、次に野菜、特に食べやすいように煮物にするなど調理をしたものを食べた後に炭水化物を食べるよう指導することは、食後血糖上昇を抑制しつつ、蛋白質の摂取量を高めてサルコペニアを予防するために有効だろう」と述べています。

 

【新薬】エゼチミブ・アトルバスタチン(アトーゼット)

2017年11月27日

脂質異常症薬2剤を組み合わせた初めての合剤

 2017年9月27日、脂質異常症治療薬エゼチミブとアトルバスタチンカルシウムを組み合わせた合剤、アトーゼットの製造販売が承認されました。適応は「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症」で、1日1回1錠を食後に投与します。

 エゼチミブは、小腸からのコレステロール吸収を阻害します。一方、アトルバスタチンは、肝臓でのコレステロール合成を低下させます。 アトーゼットは、世界40か国以上で承認されていますが、国内の臨床試験において、副作用が1.5%に認められていることに十分な注意が必要です。

 

「おたふくかぜ」が原因で難聴 2年間で約350人 うち8割が高度以上の難聴

2017年11月27日

日本耳鼻咽喉科学会の全国調査

 日本耳鼻咽喉科学会が、全国3,536の医療施設から回答を得た結果、2015年1月~16年12月に少なくとも348人がムンプス(おたふくかぜ=流行性耳下腺炎)による難聴と診断されました。また、二次調査で症状の詳細が明らかにされた336人のうち、約8割に当たる274人では後遺症として高度以上の難聴を来していたことが判明しました。

 調査では、30代のムンプス難聴も多く報告されています。ムンプスワクチンは任意接種ですが、2回接種で効果が高まります。

 

肺炎球菌ワクチン接種を忘れずに

2017年11月27日

 晩秋を過ぎるとインフルエンザワクチン接種が始まりますが、高齢者では、インフルエンザに感染すると、その後に肺炎球菌による肺炎を起こしやすいため、肺炎球菌ワクチンも接種しておきたいところ。肺炎は日本人の死因の第3位、肺炎による死亡者の約95%は65歳以上です。

 65歳以上の場合、インフルエンザワクチンは法律で定める「定期接種」の対象で、費用が助成されることがあります。肺炎球菌ワクチンは現在、65歳以上で年度中(4月~翌年3月末)に65歳、70歳、75歳など5歳刻みの対象年齢になる人(100歳まで)は定期接種になります。それ以外の年齢だと「任意接種」になり、費用は自己負担となります。

 

慢性腎臓病患者はカフェイン摂取量が多いほど死亡率が低下する

2017年11月27日

 慢性腎臓病(CKD)患者は、カフェイン摂取量が多いほど死亡率が低下するとの研究結果が米国腎臓学会・腎臓週間(2017、10月31~11月5日、ニューオーリンズ)で報告されました。

 CKD患者2,328人を検討した結果、カフェイン摂取量が最低四分位だった群と比べて、全死亡のハザード比は第2、第3および最高四分位の群でそれぞれ0.88、0.78、0.76とカフェイン摂取量が多いほど死亡リスクが低下しました。

 

高血圧の新基準 最高140を130に

2017年11月20日

 米国心臓協会(AHA)は、高血圧の診断基準について、これまでの140(最高血圧)/90(最低血圧)mmHgよりも低い130/80 mmHgとし、血圧がこの数値に達した時点で治療を開始すべきとの再定義を発表しました。

 新たな基準値で高血圧と診断された場合、薬の服用が必ずしも必要となるわけではないが、「黄信号を意味し、主に非薬物療法で血圧を下げる必要がある」としています。

 健康的な生活を送る方法としては、減量、運動量の増加、健康的な食生活、禁酒や減塩、禁煙、ストレス解消などがあります。

 従来の基準値では米国民の約3分の1に当たる32%が高血圧と見なされていたが、新たな基準値では国民の半数近い46%が高血圧と定義されることになります。

 

ナッツ類の摂取 心臓病リスク低下に関連

2017年11月20日

 さまざまな種類のナッツを日常的に食べている人は、そうでない人より心臓病リスクが低下する可能性があるとする研究論文が米国心臓病学会誌「Journal of the American College of Cardiology」に掲載されました。

 21万人分以上の健康調査アンケートに基づく今回の研究では、クルミ、ピーナツ、その他の木の実類28グラムを1回分として、それを週に5回食べることは、心臓病リスクの14%低下と、動脈硬化による致死性合併症のリスクの20%低下に関連。クルミを週に1回以上食べることは、心臓病リスクの19%低下と冠状動脈性心臓病リスクの21%低下に関連。ピーナツを週に2回以上食べる人は、全く食べない人より心臓病リスクが13%低下。また、アーモンド、カシューナッツ、クリ、ピスタチオなどの木の実類では、同15%の低下がみられました。

 今回の研究では、クルミが最も健康的な選択肢と考えられるとの結果が示されました。

 

11月14日は世界糖尿病デー

2017年11月20日

 11月14日は、糖尿病の予防や治療、療養の重要性を啓発する「世界糖尿病デー」。11回目となる今年(2017年)、JR東京駅周辺では糖尿病の予防や治療に効果的とされる「スロージョギング」のイベントが行われ、仕事を終えた会社員ら約100人がブルーに光るブレスレットを着けてゆっくりとジョギングを楽しみました。

 世界糖尿病デーは、インスリンの発見者でノーベル医学・生理学を受賞したカナダのバンティング博士の誕生日にちなんだもの。

 2017年現在、世界の成人の11人に1人が糖尿病患者で、4億2,500万人に達しました。また、糖尿病に関連した疾患で亡くなる人は8秒に1人の割合で約400万人。厚生労働省は今年9月に、日本における糖尿病患者数は約1,000万人との推計を発表しています。

 

血清Mg低値・高値が認知症リスクと関係

2017年11月20日

 血清マグネシウム(Mg)低値および高値の両方に認知症リスクとの関係が見られると、オランダのグループがNeurology誌に発表しました。

 同グループは、認知症のない地域住民9,569例(女性56.6%、平均年齢64.9歳)を対象にした前向き研究で、中央値7.8年の追跡期間中に823例が認知症と診断されました。解析の結果、血清Mg低値群(0.79mmol/L以下)と高値群(0.90mmol/L以上)は参照群に比べ認知症リスクが有意に高く、認知症発症ハザード比はそれぞれ1.32(95%CI 1.02~1.69)、1.30(同1.02~1.67)でありました。

 

便秘にはスクワット姿勢が有効な可能性

2017年11月13日

 アジアやアフリカ、中東などではスクワットの姿勢で排便することは珍しくありませんが、先進国では西洋型の便器を使用するのが一般的になっています。

 今回、西洋型の便器においても、スクワットの姿勢を保つための足置き台の使用によって短時間でスムーズに排便できることが健康な男女52人を対象とする前向き研究で示されました。この研究結果は世界消化器病学会議(WCOG 2017、10月13~18日、米オーランド)で、米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのRohan Modi氏らにより発表されました。

 計1,119回の排便(足置き台を使用した排便が384回、足置き台なしでの排便が735回)を対象に解析した結果、排便にかかった時間は足置き台なし群の5.60分に対して足置き台使用群では4.24分と有意に短縮していました(P<0.001)。また、足置き台使用群では排便時のいきみの評価スコアや残便感も有意に改善していました(いずれもP<0.001)。さらに、研究対象者の67.3%(35人)が研究終了後も引き続き足置き台を使用する意向を示していました。特に研究開始時に残便感を訴えていた対象者は、長期間にわたって使用を継続する確率が高い傾向にありました。

 

長時間労働は心房細動発症の危険因子

2017年11月13日

週55時間以上でリスクは4割増

 労働時間が週40時間以内の人と比較して、週に55時間以上労働する人は心房細動(AF)発症リスクが4割増しとなることが、欧州におけるメタ解析により明らかになりました(Eur Heart J誌9月17日号)。

 解析対象となったのは8万5494人、うち男性は35%で、ベースライン時の平均年齢は43.4歳(範囲:17-70)。平均10年の経過観察中にAFを発症したのは1061人で、10年間の累積発症率は12.4/1000人。AF発症例の71.4%が65歳以前に診断されました。また、AF発症例のうち10.2%ではAF発症前に何らかの心血管疾患を発症していました。

 長時間労働は、肥満、余暇の運動部不足、喫煙、アルコール多飲といった健康的でない生活習慣と相関していました。更に、長時間労働者ではうつや不安症状が多い傾向にありました。

 年齢、性別、社会経済的状況(SES)で調整した解析の結果、標準的労働時間である35-40時間群と比較して55時間以上群のAF発症のハザード比(HR)は1.42(95%信頼区間[95%信頼CI]:1.13-1.80、P=0.0031)でありました。

 

糖尿病患者における食べ順ダイエットの要諦は「べジ・ファースト」でなく「カーボ・ラスト」

2017年11月13日

 食後高血糖は、空腹時血糖以上に糖尿病の血管合併症と関連することが知られています。

 食後高血糖を避けるための食事法として広く知られるものには、糖質制限食と食べ順ダイエットがあります。特に食べ順ダイエットは、べジ・ファースト(野菜を最初に食べるの意)の名で多くの人に知られており、日本糖尿病協会も推奨しています。

 このたび、米・ニューヨークのウェイル・コーネル医科大学のグループから、欧米人においても食べ順ダイエットが食後血糖管理に有効であり、その要諦がべジ・ファーストというよりも、カーボ・ラスト(糖質を最後に食べるの意)であることが示されました(BMJ Open Diabetes Res Care 2017;5)。

 

もの忘れ改善薬 オンジ(遠志)

2017年11月13日

 中年期以降の物忘れ改善薬として、大正製薬は「メモリーケア」を、エーザイは「遠志の恵み」を全国の薬局・薬店、ドラッグストアで発売しました。いずれも、物忘れの効能が認められた生薬「オンジ」を配合しています。

 オンジはイトヒメハギの根を乾燥させた生薬で、神経伝達物質の分解酵素を阻害するとともに脳神経細胞の減少を防ぎ、加齢とともにおこる物忘れに対し、記憶機能を改善する医薬品として注目されています。

 漢方薬では帰脾湯(きひとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)、加味温胆湯(かみうんたんとう)などに含まれています。

 なお、オンジ製剤の効能効果はあくまでも「中年期以降の物忘れ」であり、認知症の予防や治療に用いるものではないことが改めて強調されています。

 

鳥インフルH7N9ウイルスの脅威

2017年11月13日

 昨年の冬、中国を中心に鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染例が急増し、高病原性ウイルスが確認されました。今のところ、家禽類との濃厚接触による感染が大半で、ヒト-ヒトの間で容易に感染が広がる徴候はありませんが、専門家のあいだでは今まで以上に注意深い監視が必要と警告しています。

 昨シーズン、鳥インフルエンザH7N9ウイルスのヒト感染例は757例と急増し、死亡は290人で、致死率は38.3%と高率でありました。また、低病原性から高病原性に変化したH7N9ウイルスが現れ、高病原性H7N9ウイルスのヒト感染例では、致死率が50%に上昇しているばかりか、発症から死亡までの時間も短くなっていることも報告されています(Trends in Microbiology,2017.25;713-28)。

 全世界では、2017年9月までの累計患者数が1564例で、少なくとも612人が死亡しています。致死率は39%と高く、地域的には中国本土からの報告が1533例、香港21例、台湾5例、カナダ2例、マカオ2例、マレーシア1例となっています。

 

コレステロールと卵

2017年11月13日

 コレステロールはホルモンや細胞の膜の材料として体には不可欠ですが、使い切れないくらい多いと血管壁にたまって動脈硬化の原因になります。コレステロールの多い食品と言えば卵ですが、卵の摂取量と循環器系の病気の発症との間に関連性がないという研究報告が相次ぎ、以前からある「1日1個まで」という目標量は「十分な科学的根拠がない」ということになりました。

 コレステロールの8割は肝臓など体の中で作られ、食事から摂取されるのは2割です。そのため、1日2個ぐらいは食べて大丈夫ですが、食品のコレステロールの吸収は、人によって20~80%と個人差が大きいので、卵などを食べると体内のコレステロールが増えやすい人もいます。健康診断などで、コレステロールの値に気をつけましょう。

 

加熱式たばこも危険!

2017年11月6日

 産業医科大学教授の大和浩氏が、第58回日本肺癌学会(2007年10月)において、加熱式たばこの危険性について報告しました。

 加熱式たばこは、「煙が出ない」「室内の空気を汚さない」「有害性が低い」ことを謳い文句にしています。しかし、同氏の研究によれば、加熱式たばこは、ニコチンをはじめ、紙巻きたばこに含まれている発がん性物質(たばこ特異的ニトロサミン、多環芳香族炭化水素類、ホルムアルデヒドなど)を含んでおり、室内の照明では見えにくいが、レーザー光線を照射すると、口からエアロゾル(ミスト)が呼出され、2~3mの距離までエアロゾルが飛散し、受動喫煙に相当する二次曝露が発生することが確認されました。すなわち、禁煙の場所では加熱式たばこも禁止すべき、と述べています。

 

ウオーキングで高齢者の死亡が減少

2017年11月6日

米・コホート研究の14万人を追跡から

 米国がん協会のAlpa V. Patel氏らは、高齢者を対象とした大規模研究で運動と死亡の関係を検討。その結果、わずかなウオーキングでも死亡リスクを低下させることをAm J Prev Medのオンライン版で報告しました。

 男性6万2,178人(平均年齢70.7歳)、女性7万7,077人(同68.9歳)を解析した結果、週に2~6時間のウオーキングのみを実施していた場合の全死亡のハザード比は0.80(同0.78~0.83)、中等度の運動(8.75~17.5METs・時/週スコア)を行っていた場合のハザード比は0.77(95%CI 0.74~0.80)で、ウオーキングとほぼ同様でありました。すなわち、わずかなウオーキングは全死亡のリスク低下に関連していました。

 死因別に検証すると、2~6時間/週のウオーキングでは、虚血性心疾患死亡20%、がん死亡10%のリスク低下が認められました。さらに、6時間超/週のウオーキングでは、呼吸器疾患死亡35%のリスク低下が認められました。

 

液垂れせず肛門に注入できる潰瘍性大腸炎治療薬

2017年11月6日

ブデソニド(レクタブル)

 2017年9月27日、潰瘍性大腸炎治療薬ブデソニド(商品名レクタブル2mg注腸フォーム14回)の製造販売が承認されました。適応は「潰瘍性大腸炎(重症を除く)」で、1回1プッシュ(2mg)を1日2回、直腸内に噴射します。

 潰瘍性大腸炎に適応を有する注腸剤としては、メサラジン注腸剤(ペンサタ他)、プレドニゾロン注腸剤(プレドネマ)、ベタメタゾン注腸剤(ステロネマ)が存在するものの、液剤のため肛門から漏れて下着に付いてしまう、注入の際に横になる必要がある、1回使い切りのためかさばるといった課題が指摘されていました。レクタブルは、1回プッシュで直腸からS状結腸に到達する泡状製剤(注腸フォーム製剤)です。泡状のため腸管内での薬液の保持性が高く、投与後に肛門から薬液が漏れにくい。さらに立位での注入が可能で、1缶で一週間(14回)使用することができます。

 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に使用されるステロイド剤の中でも、ブデソニドはグルココルチコイド受容体親和性が高く、局所で強力な抗炎症作用を発揮します。主な副作用としては、血中コルチゾール減少(41.1%)、血中コルチコトロピン減少(35.4%)などが報告されています。

 

難治性胃食道逆流症にタケキャブが有用

2017年11月6日
- JDDW2017(日本消化器関連学会)より

 国立国際医療研究センター消化器内科の秋山純一氏の研究によれば、常用量のプロトンポンプ阻害薬(PPI)内服療法を8週間以上実施したにもかかわらず、逆流症状またはびらん性食道炎を認める難治性胃食道逆流症(GERD)患者48例(71歳、女性48%)に20mgのタケキャブを投与した結果、より強力に酸分泌抑制効果が得られ、食道内の酸逆流、逆流症状、内視鏡的な逆流性食道炎も改善した、と報告されました。

 

毎日たくさん水を飲むと女性の尿路感染症リスクが低下

2017年10月31日

1日1.5Lでリスク半減 

 毎日水をたくさん飲むと尿路感染症を予防できる可能性があることを示した研究結果が米国感染症学会週間(IDWeek 2017、10月4~8日、米サンディエゴ)で発表されました。この研究では米マイアミ大学医学部感染症部門のThomas Hooton氏らが実施したもので、尿路感染症のリスクが高いブルガリアの閉経前女性140人に毎日1.5Lの水を飲んでもらったところ、飲まなかった女性と比べて尿路感染症を発症する確率が半減したというものです。

 Hooton氏らは「女性は男性と比べて尿道が短いため尿路感染症リスクが高いが、水分の摂取量を増やすことで膀胱から細菌が洗い流されるため予防につながる可能性がある」との見方を示しています。

 

しわ・たるみは「糖化」が一因

2017年10月31日

「糖化」とは、糖とタンパク質が結びついて熱が加わったときに起きる現象で、AGE(終末糖化産物)という悪玉物質を産生され、茶色いシミやシワ、動脈硬化、骨粗しょう症、白内障などのリスクを高めます。

糖化とAGEの蓄積を抑えるには、食後血糖値の上昇をゆるやかにすることが大切で、そのためには糖質のとりすぎに注意する、野菜を食事の最初にとる、よくかんで食べる、などを心掛ける必要があります。また、AGEは油で高温調理した動物性脂肪食品(唐揚げ、とんかつなど)に特に多く含まれます。逆に、ブロッコリーの新芽やカモミールには抗糖化作用があります。

若々しさを保つためには、糖化を防ぐ食生活がおすすめです。

 

グレープフルーツジュースと飲み合わせが悪い薬

2017年10月31日

 グレープフルーツジュースと一緒に薬剤を服用すると、血中濃度が上昇し薬剤の作用が強くあらわれ、副作用が発現することがあります。特にCa 拮抗剤(高血圧や狭心症等)による過度の血圧低下には十分な注意が必要です。

 これらは、薬物代謝酵素であるチトクローム P450 3A4(CYP3A4)により代謝されることが知られている薬剤で、グレープフルーツジュース中の物質が CYP3A4 を阻害し、代謝を遅らせることにより血中濃度を上昇させます。

 グレープフルーツジュースと飲み合わせが悪い薬は、「高血圧薬」、「不眠症治療薬」、「免疫抑制剤」、「高脂血症治療薬」の一部が該当します。同じタイプのお薬でも、影響がないお薬も多くありますので、ご相談ください。

カルシウム拮抗薬(高血圧や狭心症等)

  • カルブロック(アゼルニジピン)
  • アテレック(シルニジピン)
  • コニール(ベニジピン塩酸塩)
  • アダラート(ニフェジピン)
  • ワソラン(ベラパミン塩酸塩)  等

不眠症治療薬(寝つきを良くする)

  • ハルシオン(トリアゾラム)  等

高脂血症治療薬(コレステロール値を下げる)

  • リピトール(アトルバスタチンカルシウム水和物)
  • リポバス(シンバスタチン)  等

 

更年期の手指の痛みに女性ホルモンが関係

2017年10月31日

 更年期の手指の腫れ、痛みにエストロゲンの急激な低下が影響していることがわかってきました。エストロゲンが減少すると、関節を包む滑膜が腫れ、腱や関節に炎症が起こりやすくなります。 代表的なものは以下のとおりです。

  1. ヘバーデン結節:指の第1関節が腫れて痛い
  2. ブシャール結節:指の第1関節が腫れて動きが悪くなる
  3. ドケルバン病:親指の付け根から腕にかけて痛みが走る
  4. 手根管症候群:手がしびれる、細かいものが扱いづらい
  5. 拇指CM関節症:親指の付け根が痛み、ふたがあけられない

 予防には、エストロゲンと似た作用がある大豆イソフラボン由来の「エクオール」というサプリメントが有効な場合があります。エクオールは、更年期症状(ホットフラッシュなど)の緩和をはじめ、骨密度の低下、肌のシワにも効果が期待されています。

 

ビタミンD補充で2型糖尿病の血糖値が改善

2017年10月31日

 2型糖尿病患者へのビタミンD補充で血糖値とインスリン抵抗性が改善されると、カナダのグループがJ ClinEndocrinolMetab誌に発表しました。

 2型糖尿病患者1,528例を解析した結果、ビタミンD補充群では血清25-ヒドロキシビタミンD値の有意な上昇(全体で平均17±2.4ng/mL上昇)と、HbA1c(-0.30%)、空腹時血糖値(FPG)(-4.9mg/dL)、インスリン抵抗性指数(HOMA-IR)(-0.66)の有意な低下が認められました。

 

増え続ける帯状疱疹

2017年10月23日

 帯状疱疹は高齢者に多い疾患で、超高齢社会において増加を続けています。80歳までに3人に1人が発症するといわれています。

 多くは抗ヘルペスウイルス薬による治療で治癒しますが、患者の20%は頑固な痛みが続く帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行します。

 帯状疱疹は、小児期の水痘罹患時に体内に入り神経節に潜んだ水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が免疫の低下で再活性化し、神経や皮膚を攻撃する病気です。

 治療における最近の話題は、新しい抗ヘルペスウイルス薬アメナメビルの登場です。従来の抗ヘルペスウイルス薬はDNAポリメラーゼ阻害薬ですが、アメナメビルはヘリカーゼ・プライマーゼ複合体という、DNA複製の開始段階で働く酵素を阻害する薬剤です。

 また、2016年、50歳以上の帯状疱疹予防に、弱毒生水痘ワクチンが使えるようになりました。このワクチンは30年以上前から水痘予防に用いられており、安全性には定評があります。とはいえ生ワクチンであるため、免疫機能に異常のある人や免疫抑制を来す治療を受けている人には接種できません。また、このワクチンには10年程度で効力が切れるという弱点があります。自己負担(7,000〜9,000円)であることも相まって、患者さんの認知度もまだまだ不十分です。

 現在、免疫抑制例でも使用可能な不活化ワクチンが申請中であります。

 

機能性ディスぺプシア治療薬:アコファイド

2017年10月16日
-JDDW2017(日本消化器関連学会)より

 今回のJDDW2017(日本消化器関連学会)でも、アコファイドの有用性が相次ぎ報告された。

 アコファイドは2013年に発売され、適応は「機能性ディスペプシアにおける食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感」、用法・用量は「成人、1回100mgを1日3回食前投与」となっている。

 なお、本薬の投与に際しては、上部消化管内視鏡検査などで悪性疾患(胃癌など)を除外することが必要である。また、心窩部痛や心窩部灼熱感には、有効性が確認されていないことにも留意が必要。

 

C型肝炎薬マヴィレット配合錠承認

2017年10月16日

 米アッヴィは9月27日、すべての主要なタイプ(GT1~6型)のC型肝炎ウイルス(HCV)に感染した成人患者に対する1日1回投与の治療薬「マヴィレット(R)配合錠」(一般名:グレカプレビル/ピブレンタスビル)が、厚生労働省に承認されたことを発表した。

 日本人患者を対象とした臨床試験の結果、8週間の治療で、肝硬変を有さない、未治療の1型および2型のHCVに感染した日本人患者において、99%(n=226/229)がウイルス学的著効を達成。慢性腎臓病患者を含め、多様な患者の背景およびウイルス特性を有する患者で達成されたものだという。また、前治療で治癒しなかった患者では、94%(n=31/33)がウイルス学的著効を達成した。なお、報告された主な副作用は、そう痒症、頭痛、倦怠感および血中ビリルビン増加(いずれの発現率も5%未満)だったという。

 

潰瘍性大腸炎に初の体外診断薬

2017年10月16日

糞便中カルプロテクチン

 潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜に慢性の炎症を生じ、下痢や血便、腹痛を頻回に引き起こす原因不明の疾患。根本的な治療法は確立しておらず、多くの場合は寛解と再燃を繰り返す。

 従来、再燃の判別には大腸内視鏡検査が用いられていたが、今回、患者の糞便を用いる簡便な体外診断薬として、糞便中カルプロテクチンを測定する検査キットが発売された。潰瘍性大腸炎に対する侵襲性のない検査としては国内初。腸内の炎症のみを反映するため、正確に潰瘍性大腸炎の病態を把握できる。原則3カ月に1回を限度として保険適用が認められている。

 

朝食抜きは動脈硬化リスク倍増

2017年10月16日

 一日の始まりに朝食を抜いたり、ほとんど食べなかったりする人は、動脈硬化を発症する確率がそうではない人に比べて2倍高くなるとの研究結果が米国心臓病学会誌「Journal of the American College of Cardiology」に掲載された。  今回の論文は、スペインの中高年の会社員4000人を6年間にわたり追跡調査した結果に基づいている。

 研究チームは、病気の早期兆候とされる動脈内の脂肪性沈着物の割合を調べるため、調査参加者を超音波技術でスキャン。その結果、朝食でカロリー摂取量が一日の推奨摂取量の5%に満たない人は、高エネルギーの朝食を食べている人に比べて、動脈内の脂肪蓄積量が平均で2倍であることが分かった。

 「朝食抜きは、心臓病のリスクを減らすために予防的に変えることができる悪習慣の一つであるという証拠を今回の研究は提供している」

 

集中力を高めるアロマ、ローズマリー

2017年10月10日

 「頭をすっきりさせたり、集中力を高めたりする」精油の代表に、脳の活性化や神経系の強壮作用を持つペパーミント、バジルやローズマリーがあります。

 ローズマリーは、学名Rosmarinus officinalis、シソ科で、葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。ローズマリーの名はラテン語で「海のしずく(rosmarinus)」に由来しているとされ、その名の通り、水辺を好んで生育します。

 精油の生産地はフランス、チュニジア、スペインなど。ローズマリーは、「若さを取り戻すハーブ」「記憶力がアップするハーブ」といわれ、ヨーロッパでは、ハンガリーウォーター(ハンガリー王妃の若返りの水といわれています)が、ローズマリーを主としてブレンドされていることも有名な話です。

 日本では、2005年に発表された論文「アルツハイマー病患者に対するアロマセラピーの有用性」(Dementia Japan 2005;19:77-85.)により、その中で使用されていたローズマリーとレモン精油のブレンドが大注目されました。

 気軽にできる方法としてお薦めなのが、ティッシュペーパーを使った芳香浴です。ティッシュペーパーにローズマリー3滴、好きな柑橘系精油2滴を滴下し、深呼吸をしてからお仕事に臨んでみてください。集中力アップに効果的です。

 ただし、妊娠中、てんかん、高血圧の人の使用には避けてください。

 

厳格降圧治療による認知機能の低下の予防

2017年10月10日

10年後の認知機能スコアを比較

 高齢高血圧患者における収縮期血圧(SBP)の目標値の設定が認知機能に及ぼす影響を調べるために、住民ベースのコホート研究に参加した70~79歳の高齢の男女を10年間追跡した米国Emory大学医学部のIhabHajjar氏らは、SBP120mmHg以下を目標にすると、より緩やかな降圧目標の患者よりも、認知機能検査のスコア減少が少なかったと報告した。結果はJAMA Neurology誌電子版に2017年8月21日に掲載された。

 

総脂肪と飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の摂取量

少ないより多い方が死亡リスクは低く、炭水化物摂取量が多すぎると死亡率が増加

2017年10月10日
-18カ国の食生活調査とコホート研究から 

 20世紀の栄養学では、脂質を控えることが動脈硬化症の予防になると信じられてきたが、現行の食生活ガイドラインの是非を問う分析結果が、Lancet誌電子版に2017年8月29日に報告された。カナダMcMaster大学のMahshidDehghan氏らは、18カ国の中高年の人々を中央値7.4年追跡し、ベースラインの炭水化物や脂質の摂取量と、総死亡、心血管イベント、心血管死亡などとの関係を調べた。得られたデータは、総エネルギー量に対する炭水化物由来のエネルギーの割合が60%を超えると、摂取量が多いほど総死亡リスクは高くなること、また、総脂肪と飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の摂取量は、少ないより多い方が死亡リスクは低いことなどを示した。

 ちなみに、現行のガイドラインは、総エネルギー量に占める脂質由来のエネルギーを30%未満にし、飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換えて、飽和脂肪酸由来のエネルギーを10%未満にすることを推奨している。しかし、その根拠となっているデータのほとんどは欧州と北米の人々を対象とした研究に由来し、世界の他の地域においても、欧米のガイドラインが有用かどうかは分からなかった。

 

コーヒー摂取による死亡リスクの低下、欧州でも確認

2017年10月2日

 コーヒー摂取により死亡リスクが低下するという研究結果が明らかとなり、詳細が「Annals of Internal Medicin」8月号に掲載された。欧州10カ国でEPIC試験参加者約52万人を対象に、コーヒー摂取と死亡率の関連を前向きコホート研究で検証。平均16.4年の追跡での全死亡リスクは、コーヒー摂取量最高四分位群で非摂取群に比べ男女とも有意に低下した(HR:男性0.88、傾向のP<0.001、女性0.93、傾向のP=0.009)。コーヒーと死亡リスクの逆相関は、消化管疾患死、女性の循環器疾患死および脳血管疾患死にも見られた。

 

魚介類食べるとうつ病リスク軽減

2017年10月2日

1日110グラムで

 魚介類を1日に110グラムほど食べると、うつ病のリスクが下がるとの調査結果を国立がん研究センターなどのチームがまとめ、英科学誌ネイチャーの関連誌(電子版)に26日、発表した。青魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)の影響とみられる。

 40~59歳の長野県内の男女1181人について、魚介類の摂取量や病歴、生活状況を調査。25年後に95人(8%)が精神科医にうつ病と診断された。

 魚介類の1日の摂取量に応じて4群に分けて分析すると、最も少ない群(中央値57グラム)に比べ、2番目に多い群(同111グラム)は、うつ病のリスクが56%低かった。EPAの摂取量でも同様に分析すると、最も少ない群(同200ミリグラム)と比べ2番目に少ない群(同307ミリグラム)は、うつ病のリスクが46%低かった。いずれも摂取量が多いほどリスクが下がるわけではなかった。

 一般的にサバの切り身は80グラム程度、イワシは1匹80~100グラムという。

 

胃酸逆流による喉症状、食事療法に薬と匹敵する治療効果

2017年10月2日

植物性食品を中心とした食事とアルカリ水

 胃酸の逆流によって喉のかすれや痛み、咳といった咽喉頭の症状が生じる病態は咽喉頭逆流症と呼ばれ、その治療には胃食道逆流症(GERD)の治療薬としても知られるプロトンポンプ阻害薬(PPI)が広く使用されている。こうした中、咽喉頭逆流症に対する治療として、植物性の食品を中心とした食事とアルカリ水による食事療法を実施したところ、PPIと匹敵する効果が認められたとする研究結果が明らかになり、詳細が「JAMA Otolaryngology--Head & Neck Surgery」9月7日オンライン版に掲載された。

 この研究は、米ニューヨーク医科大学耳鼻咽喉科のCraig Zalvan氏らが実施したもの。同氏らは今回、2010~2012年にPPIを用いた薬物療法を行った咽喉頭逆流症患者85人と、2013~2015年に食事療法を実施した咽喉頭逆流症患者99人の医療記録を比較した。

 食事療法は食事全体の90~95%を野菜や果物、全粒穀物、ナッツなどの植物性食品とし、肉類や乳製品などの動物性食品を5~10%以内に抑えた地中海風の食事を取るというもので、飲み物はアルカリ水(pH8超)に限定した。両群の全ての患者に対してコーヒーや紅茶、アルコール飲料、チョコレート、炭酸飲料、揚げ物、高脂肪食などを避けるといった基本的な食事の指導も行った。

 その結果、治療開始から6週間後に咽喉頭逆流症の症状スコア(Reflux Symptom Index ; RSI)が6点以上改善した患者の割合は、PPI治療群で54.1%、食事療法群では62.6%で、PPI治療に食事療法を上回る効果は認められなかった。今回の解析では両群の間に統計学的な有意差はなかったが、Zalvan氏は「食事療法の効果はPPIを上回るとは言えないが、少なくとも同程度だとは言える」としている。

 

「アイスクリーム頭痛」が起きる仕組みと予防法

2017年9月25日

口蓋の奥にある神経に冷たい物が触れることが原因

 アイスクリームがおいしい季節だが、あまり急いで食べると一瞬だがひどくキーンとする頭痛が起きることがある。この頭痛は「アイスクリーム頭痛(brain freeze)」と呼ばれるもので危険性はないが、少しの心がけで防げる可能性があると、頭痛専門医はアドバイスしている。

 米テキサスA&M大学医学部のStephanie Vertrees氏によると、アイスクリーム頭痛は医学的には「翼口蓋神経節神経痛」と呼ばれる。「翼口蓋神経節は口蓋の奥にある神経の束で、冷たい食べ物に敏感。そのため、冷たい食べ物が喉を通っていくときにこの部分に触れると神経が刺激され、その情報が頭痛を起こす脳の領域に伝わる」と、同氏は説明する。

同氏が紹介するアイスクリーム頭痛を避ける方法は以下の通り。

  • 冷たい食べ物は、急がずにできるだけゆっくり食べること。そうすれば自分の口の中で食べ物を温めることができる。
  • 冷たい食べ物は、口内の前の方に含むようにすること。口内の奥の方を刺激するとアイスクリーム頭痛を引き起こす可能性があるため。
  • アイスクリーム頭痛が起こりそうだと思ったら、舌を口蓋に押しつけると痛みが和らぐ可能性がある。舌の温かさで副鼻腔と翼口蓋神経節を構成する神経が温まるため。

  また、片頭痛の患者では、アイスクリーム頭痛が治療に役立つ可能性もあるという。「誰にでも必ず有効だとはいえないが、アイスクリーム頭痛を起こせば片頭痛を緩和できる可能性がある」と同氏は話している。

 

アステラス、過活動膀胱に対してベシケアとベタニスの併用療法をアメリカで申請し、受理

2017年9月25日

 アステラス製薬は13日、米食品医薬品局(FDA)が切迫性尿失禁、尿意切迫感および頻尿の症状をともなう過活動膀胱(OAB)適応のコハク酸ソリフェナシン5ミリグラムへのミラベグロンの追加併用申請を受理したと発表した。FDAの審査終了目標日は2018年4月28日。

 今回の申請は、グローバル第3相臨床試験(P3)から得たデータに基づく。5000人以上のOAB患者が参加した試験で、ミラベグロンとソリフェナシンの併用療法をプラセボと比較した。日本販売名はソリフェナシンがベシケア、ミラベグロンがベタニス。

 

高濃度の血漿中イソフラボンは大腸癌リスクの低下と関連

2017年9月25日

韓国 嘉泉医科大学 予防医学科のKo KP氏らは、 韓国のコホート内症例対照研究において、血漿中イソフラボン(ゲニステインおよびダイゼイン)およびリグナン(エンテロラクトン)を定量化してフィトエストロゲンと大腸癌リスクの関連を評価し、ベトナムの症例対照研究で再現試験を実施した。

結果

  • 韓国人およびベトナム人集団において、ゲニステインでは濃度カテゴリーのレベルアップに応じた大腸癌リスクの継続的な低下が認められ(それぞれ傾向p=0.032および0.001)、最高濃度のゲニステインおよびダイゼインにおけるリスクは有意に低かった[最低と比較した最高カテゴリーのCOR(95%CI)=0.46(0.30-0.69)およびCOR(95%CI)=0.54(0.36-0.82)]。
  • 性別および解剖学的サブタイプを問わず、ゲニステインの大腸癌との有益な関連は、試験母集団を層別化した場合に観察された。 
  • エンテロラクトン濃度は、大腸癌リスクと相関しなかった。

結論

  • 民族的背景の差異を問わず、高濃度の血漿中イソフラボンは大腸癌リスクの低下と関連した。

(掲載: Clinical Nutrition)

 

慢性腎臓病(CKD)にアトルバスタチンを推奨 〔英NICEが医師向け指針で〕

2017年9月19日

 英国国立医療技術評価機構(NICE)は7月27日、医師に対し、慢性腎臓病(CKD)患者の心血管疾患予防のため、スタチン処方を提案するよう勧告した。

 NICEは新たな指針の中で、臨床的有用性と医療コストの面からアトルバスタチンを用いることを推奨している。NICE関係者は、英国のCKD患者数は260万人以上に上り、年間約6万人がCKDに関連した原因で早期死亡していると推計。スタチンによる心血管疾患予防の有用性と長期の安全性は確立しており、多くのアットリスク例がスタチンを使用することでベネフィットを享受できるだろうとしている。

 

心筋梗塞、豆腐で予防...マグネシウムでリスク減 〔読売新聞〕

2017年9月19日

 魚や大豆などの食品に含まれるマグネシウムを多く摂取する人は、心筋 梗塞こうそく を発症するリスクが約3割低いとする調査結果を、国立がん研究センター(東京)などがまとめた。マグネシウムの摂取量と心筋梗塞のリスクの関連が明らかになるのは国内で初めて。

 マグネシウム不足は血圧上昇や動脈硬化につながり、心筋梗塞の原因になりうる。1日当たりの摂取量の目安は、成人で男性320~370ミリ・グラム、女性270~290ミリ・グラム。絹ごし豆腐だと150グラムで60~70ミリ・グラム摂取できる。

 調査は、1995年と98年に45~74歳だった男女約8万5000人が対象。食事の内容や頻度などからマグネシウムの摂取量を推計し、心筋梗塞発症との関連を調べたところ、約15年の追跡期間中、1283人が心筋梗塞を発症した。対象者を摂取量に応じて五つのグループに分けると、一番多いグループの発症リスクが、一番少ないグループより男性で34%低かった。同様に女性も29%低かった。

 分析を担当した国立循環器病研究センター(大阪)の小久保喜弘・予防健診部医長は、「心筋梗塞の予防が期待できるので、マグネシウムの多い魚や豆腐、海藻などを積極的に取り入れた食生活を心がけてほしい」と話している。

 

糖尿病合併高血圧への葉酸併用で蛋白尿抑制 〔海外短報〕

2017年08月25日

 糖尿病合併高血圧患者に対するACE阻害薬と葉酸の併用は蛋白尿の発現抑制に有効であると、中国のグループがHypertension(2017; 70: 300-306)に発表した。

 この知見は、中国における高血圧患者を対象にした脳卒中初発予防試験の腎臓サブスタディの事後解析から得られた。

 対象は、蛋白尿のない高血圧患者1万3,071例。エナラプリル10mgと葉酸0.8mgを含む錠剤を連日服用する葉酸併用群に6,511例、エナラプリル10mgを連日服用するエナラプリル単独群に6,560例をランダムに割り付け、蛋白尿の新規発現率を比較した。治療の中央値は4.4年だった。

 解析の結果、蛋白尿の発現率は葉酸併用群が3.5%、エナラプリル単独群が3.9%で有意差は見られなかった。しかし、登録時に糖尿病を合併していた患者における蛋白尿の発現率はエナラプリル単独群の7.4%に対し、葉酸併用群では3.7%と有意に低かった(オッズ比0.48、95%CI 0.29~0.81)。また、ACE阻害薬と葉酸の併用は糖尿病合併高血圧患者の死亡の減少および腎機能低下の軽減と関係していた。

 一方、登録時に糖尿病の合併がなかった高血圧患者では、葉酸併用群とエナラプリル単独群の転帰に有意差は認められなかった。